特許の攻撃と防御、そして交渉

特許の攻撃防御、そして交渉

自社で持てば武器になるが他社から攻撃されることもある。白黒つけるより、どこかで折り合う。手札を見極めて、交渉に臨む。

2014-01-01から1年間の記事一覧

供給元にどこまで要求できるか|Indemnificationの基本

※本エントリは、法務系Advent Calendar 2014への参加エントリです。 法務系 Advent Calendar 2014 - Adventar 現代の電気製品は、多くの部品からできています。最終製品を販売しているメーカーが全ての構成部品を作っているなどということはなく、部品メーカ…

オファーレター(警告状)への対応|そもそも回答するのか

回答は必須?? ライセンスオファーのレターに引き続き面談による相対交渉に進む場合について、また、レターへの書面回答の際の心得についてエントリを書きました。 相対交渉の始まりとその準備 - 特許の攻撃防御、そして交渉 相対交渉|第1回面談の調整 - …

オファーレター(警告状)に書面で回答する

相対交渉と書面交渉 ライセンスオファーのレターに引き続いて、面談による相対交渉に進む場合について、いくつかエントリを書きました。 相対交渉の始まりとその準備 - 特許の攻撃防御、そして交渉 相対交渉|第1回面談の調整 - 特許の攻撃防御、そして交渉…

相対交渉|第1回面談:説明と質疑応答

面談交渉のメンバー 特許のライセンス活動を行う事業会社では、通常、ライセンスの担当者と技術の担当者が別であることが多いようです。会社によって呼び名は色々で、ライセンスと特許技術だったり、知財法務と知財技術だったりします。 技術側の担当は、分…

相対交渉|第1回面談の調整

担当窓口の設定 事業会社からのオファーレターは、特許権者の知財部門の長の名前で発信されることが多いですが、末尾に担当者の名前と連絡先(電話とメールアドレス)が書かれていることが通常です。 レターの宛先は、社長であったり、知的財産部長だったりし…

相対交渉の始まりとその準備

ライセンスオファーのレター 他社から特許侵害を主張される場合、いきなり訴訟になることも(特にアメリカでは)ありますが、事前にレターが来ることの方が多いです。このレターは、代理人弁護士の名前で来ることもあれば、特許の所有者(特許権者)から直接…

Registered Agent

知財職が、「Registered Agent」あるいは「エージェント」という語に遭遇するのは、ほとんどの場合、訴状が米国の子会社・関連会社に送達されたとき、だと思います。 日本の裁判所は、訴訟が提起されたときには、被告の住所に訴状を送達してくれます。米国で…

特許侵害で争いになるポイントは3つ

ポジションとインパクト 訴訟になる、ならないに関わらず、特許侵害で争いになるのは3つです。 被疑製品が、対象特許の権利範囲に入っているのか 対象特許は、有効なのか 損害賠償額はいくらなのか 1と2を自社の強さを表す「ポジション判断」、3を自社の事…

米国での特許訴訟の始まり

米国子会社が特許訴訟で訴えられた。 初めてこんな連絡をもらったとき、「とりあえず、何をしたらいいの?」というのが私の思ったことでした。当時、勤務先は既に他にも継続中の訴訟を抱えていましたが、私にとって、その訴訟が訴訟提起からの初体験だったの…

Patent Troll, NPE, PAE

アメリカ特有のパテント・トロール等 アメリカでは、世にある商品に使われていそうな特許を買って来て、その商品の製造元に「特許侵害だ」として訴える、ということが頻繁に行われています。こうした振る舞いをする人たちは、パテント・トロールとか、NPEと…

プロフィール

プロフィール概略 ■中の人:せんり(@senri4000)■住まい:某地方都市■これまでに住んだところ:東京、モントリオール(近郊)■趣味:アマチュアオーケストラでビオラを弾く■家族:既婚、息子二人持ちのワーキングマザー■仕事:メーカーの法務/知財部門で管…