特許の攻撃と防御、そして交渉

特許の攻撃防御、そして交渉

自社で持てば武器になるが他社から攻撃されることもある。白黒つけるより、どこかで折り合う。手札を見極めて、交渉に臨む。

Registered Agent

知財職が、「Registered Agent」あるいは「エージェント」という語に遭遇するのは、ほとんどの場合、訴状が米国の子会社・関連会社に送達されたとき、だと思います。

日本の裁判所は、訴訟が提起されたときには、被告の住所に訴状を送達してくれます。米国では、直接被告住所に訴状を送るのではなく、あらかじめ、そうした法的送達物(legal service of process)を受け取る代理人(エージェント)を、届け出ておく必要があり、訴状は、そのようなエージェントに送られる仕組みになっています。

州によって多少仕組みが違うようですが、おおむね、どの州でも、その州内でビジネスを行うためには、エージェントの届出をしておく必要があるようです。

エージェントには、会社の役員や顧問弁護士とかを指名しておいてもよいのですが、特に会社と関係のない第三者でも構わない、ということで、専門の業者に依頼することも多いようです。全米各州でビジネスをしているとすると、全ての州にエージェントを置かねばならず、だとすれば、全国展開している業者に頼んでしまうのが便利、ということかもしれません。

たとえば、こちらの業者(CT Corporation)などが代表的なようです。

Registered Agent Services for New Businesses | CT Corporation

「エージェント」なので、ここで(訴状などを)受け取った日が、送達日になります。実際には、エージェントから、対象会社にさらにFedExなどで送られるため、そこで1日2日のロスが出ます。が、送達できなかったとか、したつもりだったのにできていなかったとか、といったこの回りの不具合を防止するためには、制度として機能している、といえるでしょう。